ひだり肩が痛い。痛くて夜中に目が覚め、寝つけなくなる。寝不足続きだ。
アラ還おじは今年の4月からフィットネスジムに通い始めた。増え切った体重を落とし、健康になるためだ。腕や肩、脚や腹筋周りの筋トレと有酸素運動(ランニングマシン)を行ってきたが、2か月たった6月ごろから肩に違和感を感じだした。7月からは痛みが強くなってきたので、腕と肩の筋トレは負荷を軽くするようにした。その後も痛みは増し、9月から筋トレはやめてしまった。
10月に入ったころには、何かの拍子、例えば入浴後に体を拭いていて、手からすべって落ちかけたタオルを落とさないように手を出して止めようとする動作をした時などに、肩に激痛が走り、痛さのあまり立っていられず膝をついてしまうような状態になった。1日に何回もだ。ただしこの頃は、何もしていないときには肩の痛みはほとんど感じず、油断をして不意を突かれた際に大きな代償を払うような感じであった。
あまりの激痛に、10月の初めに整形外科に行った。受付に説明すると、まずはレントゲンを撮影することになった。肩2枚と首1枚。その後診察室に通された。この病院は診察室が2部屋あり、ひとりの先生がそれぞれの部屋に交互に現れて診察するスタイルだ。話好きの先生で、隣の部屋で診察している声がよく聞こえる。しかし、待てど待てども話は終わりそうにない。自然と、パソコン画面に映されている自分の過去のカルテに目が行った。それによると、私はこの病院に前回は5年ほど前にランニングによる膝の痛み、さらにその前は12年ほど前までさかのぼり、右肩の痛み、すなわち今回と同じ五十肩で診察を受けていた。この時も非常に強い痛みが長い時間続いたことを覚えている。そうならないように祈りながら隣の先生の話が終わるのをひたすら待った。
ようやく先生が来て診察を受けることになった。まず、肩のレントゲンの写真の1枚目を見て、非常にきれいな関節で全く問題ないこと、したがって診断は五十肩であること、を説明された。残りの2枚のレントゲン写真は見てももらえなかったように思う。先生によると、昔の人(江戸時代?)は寿命が50歳くらいと短かく、それ以上の年齢の人が少ないため、五十肩という名がついたらしく、五十で発症するというよりは、年寄の病気という意味であるらしい。完治するまでは1年以上かかり、今の状態は、世界一周旅行に出かける玄関を出たようなもので、本番は今からですよ、ということを言われた。やはり話が長い。その日は、リハビリ(電気と超音波と温め)をしていただいた後、ヒアルロン酸を肩に注射した。また、肩が固まるのを防ぐために、今後、理学療法士によるリハビリをすることになり、予約をしてから帰宅した。ヒアルロン注射によって少し痛みは和らいだような気もするが、劇的な効果はない。
数日後に始まったリハビリは肩の可動範囲の測定から開始された。あらためて肩が全く上がらないことを自覚した。療法士の先生もあきれ顔である。とにかく痛みがひどいため、可動範囲を広げていくリハビリというよりは固まった部分のもみほぐしといった内容が現在まで続いている。先生からは週2回程度のリハビリを推奨されたが、とても通う時間がなく、週1回程度におさめている。
11月に入り、痛みの内容が変化してきている。上に書いたような突発で起こる痛みのピークが下がり、膝をつくほどではなくなってきた。その代わりに普段からの鈍痛が徐々に増えてきた。突然の恐怖からは解放されつつあるが、常に痛みが気になる状態だ。常に痛いので寝つきも悪く、寝不足が続いている。痛み止めの湿布薬(ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg)を3枚貼って寝るようにしているが、それでも寝不足は続いている。
私の親兄弟や友人からは、五十肩で苦しんだ例を聞いたことがない。非常に珍しいケースかもしれないので、ここに記録していきたいと思う。なお、前回の右肩の際には筋トレを実施した結果発症したわけではなかったので、そもそも体質的な問題であり、今回もジムの筋トレによって発症したものではなく、筋トレにより早く気付いただけであると考えている。